「愛の言葉は難しいよ、お前にはきっと俺の気持ちは永遠に伝わらないだろう。隘路はお前だ、そして俺だ。この溝は永遠に埋まらない。だから橋を架け続ける。濁流に流されたらまた架け直す、壊れ物を抱えた人生か――それでもいいよ、俺はもういいんだ。お前はいずれ投げ出すだろうな。来週か二十年後か、もっと早いかもっと遅いか、疲弊しきって今度こそ本当に俺から去る時が来るだろう。何も残らなかっ人生を呆然と見しめるときが来るのかもしれない。それでもいいよ。俺はお前の背中を見送る、この恋の死を俺は看取る。そこまでの死出の道をひとつでも多くの花で飾ってあげよう。俺にできることはそれくらいしかないから。」
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